武蔵トゥリーン

医師になりたい人の多くはアメリカに留学していたのですが、私の場合は、父が「日本だったら留学してもいいよ」と言ってくれ、17歳で来日しました。もちろん、とにかく必死で勉強しました。最初は日本語を習得するために、かなりハイレベルな語学学校に入学しました。留学生の多くは漢字圏の人々ですが、私は非漢字圏。難しいなあと思ったことも多々あります。しかも目指しているのは医学部。正直、学校の先生からも「医学部以外の道もあるのでは?」と言われたこともあります。でも、あきらめる気持ちは一切ありませんでした。だって、ずっと医師になりたかったんですから。「私にはこれしかない。医師になるために日本に来たんだ」と思うと、どんなにつらいことにも立ち向かえましたね。そして希望通り、医学部に入学できました。医学部の学生になってからも、毎日が充実していました。期待はずれだと思ったこともありません。ドクターとして働くことは、私の変わらない夢。気持ちが揺らぐことなんてありませんでしたね。